1. 慢性骨髄性白血病ではRT-PCR法が診断に有用である
- 慢性骨髄性白血病でみられるBCR / ABL1キメラmRNAの定量にRT-PCR法が用いられている
2. 核酸の純度を判定する際に用いられる吸光度の波長は260 nmと280 nmである
- 核酸塩基の吸収極大波長は260 nm付近に存在し , 芳香族アミノ酸の吸収極大波長は280 nm付近に存在する
3. 分染法-染色部位
- C染色法-動原体 ( セントロメア )
- G染色法-染色体末端部
- NOR染色法-仁形成部分
- Q染色法-Y染色体の長腕末端部分
- R染色法-不活化X染色体
- ヘテロクロマチンはセントロメア領域およびテロメア付近に偏在している
4. 幼稚園で肛囲検査法 ( セロファンテープ法 ) による虫卵検査をおこない , 1人の園児から虫卵が検出された. 虫卵の写真を示す.

- 柿の種のような特徴的な形状を有する蟯虫卵の写真である
- 蟯虫感染は陽性者への抗蠕虫薬投与と陽性者家族の寝具の日光消毒 ( 蟯虫は肛門括約筋が弛緩する睡眠時に肛門周囲に出現し , 産卵するため ) などの対策が有用である
- 蟯虫は手指や寝具を介して経口感染する
5. トキソプラズマ
- ネコが終宿主である
- 細胞内寄生原虫である
- 大部分は不顕性感染である
- 妊娠中の初感染により経胎盤感染が起こる
- トキソプラズマIgM抗体が高ければ初感染を疑う
- ネコの腸管上皮細胞および中間宿主のマクロファージに細胞内寄生する
6. 感染症-媒介生物
- デング熱-蚊 ( ネッタイシマカやヒトスジシマカ )
- マラリア-蚊 ( ハマダラカ )
- 日本紅斑熱-マダニ
- レプトスピラ症-ネズミ
- 皮膚リーシュマニア症-サシチョウバエ
7. 遺伝病-遺伝形式
- 血友病B-X染色体連鎖劣性遺伝 ( 伴性劣性遺伝 )
- 鎌状赤血球症-常染色体劣性遺伝 ( 常染色体不完全優性遺伝 )
- β-サラセミア-常染色体優性遺伝
- Huntington病-常染色体優性遺伝
- フェニルケトン尿症-常染色体劣性遺伝
8. 染色体標本の作製では , 細胞周期を開始させたのち分裂中期にコルセミド処理 ( 有糸分裂阻害 ) をおこない , 細胞周期を停止させて染色体が出現している細胞を観察する
9. 尿沈査の無染色標本

- ビリルビン結晶である
- ビリルビン結晶は胆管癌などの肝・胆道系疾患でみられる
- 痛風では尿酸結晶が , シスチン尿症ではシスチン結晶が , 発作性夜間ヘモグロビン尿症 ( PNH ) ではヘモジデリンが , アデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損症では2 , 8ジヒドロキシアデニン結晶が認められる
10. 糖尿病性腎症の早期発見に有用な尿検査項目はアルブミンである
- 試験紙法などでは測定できない微量のアルブミンを検出する微量アルブミン検査が有用である
画像の出典:臨床検査技師国家試験 第66回 午後 別冊