1. 検査や投薬の種類・量に関わらず , 病気の種類と入院日数に応じて医療費が決められる診療報酬計算の方式を指す用語はDPC < diagnosis procedure combination > である
- APACHE < acute physiology and chronic health evaluation > は集中治療室入室患者の重症度評価の指標である
- GCP < good clinical practice > は医薬品の臨床試験の実施の基準に関する規則である
- SOP < standard operation procedure > は標準作業手順書を指す
- TQC < total quality control > はすべてのプロセスで総合的に品質管理をおこなうことである
2. 尿試験紙法による検査でビタミンC内服の影響
- 糖-偽陰性
- 潜血-偽陰性
- 蛋白-影響を受けない
- 亜硝酸塩-偽陰性
- ビリルビン-偽陰性
3. 尿沈渣中の白血球と上皮細胞の鑑別に用いるのはPrescott-Brodie染色である
- Prescott-Brodie染色はリンパ球以外の白血球を青~黒青色に染め , リンパ球・赤血球・上皮細胞を赤色に染める
- Berlin blue染色はヘモジデリン顆粒の検出に用いられる
- Samson染色は髄液細胞の算定に用いられる
- May-Giemsa染色は血液細胞の鑑別に用いられる
- SudanⅢ染色は脂肪の検出に用いられる
4. 糞便の特徴-疾患
- 黒色便-上部消化管出血
- 灰白色便-閉塞性黄疸
- 白色下痢便-ロタウイルス
- 米のとぎ汁様便-コレラ
- イチゴゼリー状粘血便-赤痢アメーバ
5. 横川吸虫卵や肝吸虫卵はサイズが小さい寄生虫卵である
- 回虫受精卵を基準とすると鉤虫卵 , 鞭虫卵 , 日本住血吸虫卵は同程度の大きさ ( 中等度大 ) であり , Westerman肺吸虫卵は大型虫卵に分類される
6. 成人男性がアフリカから帰国後に発熱した. 末梢血厚層塗抹のGiemsa染色標本を示す.
この感染症の特徴
- 自然治癒は期待できない
- 抗マラリア薬により治療する
- ハマダラカが媒介する
- 感染初期に肝臓で増殖する
- 細胞内寄生原虫感染症である
- 輪状体がみられるが , 画像の厚層塗抹標本ではマラリア原虫種の同定は困難である
7. 採血中に患者の顔面が蒼白になり , 気分不快を訴えた ( 血管迷走神経反射:VVR ) .
血管迷走神経反射 ( VVR ) の主な症状
- 徐脈になる
- 比較的若年者に多い
- 血圧が低下する
- 緊張が誘因となる
- 直ちに採血を中止する
8. 空気感染予防策を必要とするものに結核・水痘・麻疹がある
- 空気感染予防策には微粒子用マスク ( N95マスク ) の着用が挙げられる
- 風疹・百日咳・流行性耳下腺炎は飛沫感染する
9. ピンク色泡沫状で漿液性の喀痰がみられる疾患は肺水腫である
- 肺癌や気管支拡張症では暗赤色の喀痰が , 気管支炎では淡黄色や緑色の喀痰がみられることが多い
10. バイオハザードマーク
- 開封した注射針-黄色のバイオハザードマークが貼付された容器に廃棄する
- 血液が入った採血管-赤色のバイオハザードマークが貼付された容器に廃棄する
- 痰が入った採取容器-赤色のバイオハザードマークが貼付された容器に廃棄する
- 血液が付着したガーゼ-橙色のバイオハザードマークが貼付された容器に廃棄する
- 採血時に用いた酒精綿-橙色のバイオハザードマークが貼付された容器に廃棄する
11. 救命処置
- 意識確認-一次救命処置
- 気道確保-一次救命処置
- 人工呼吸-一次救命処置
- 静脈路確保-二次救命処置
- AEDの使用-一次救命処置
12. ヒトパピローマウイルスによって引き起こされる疾患に子宮頸癌がある
- このほか , ウイルスが関係する疾患にHTLV-1による成人T細胞性白血病やHBVおよびHCVによる肝癌などがある
13. 間質性肺炎の血清マーカーにKL-6やSP-Dがある
- SYFRA・ProGRP・SLXは肺癌の腫瘍マーカーとして測定される
14. 心不全の重症度評価に用いられるバイオマーカーにBNP ( 脳性ナトリウム利尿ペプチド ) がある
- AST・CK・LD・トロポニンは急性心筋梗塞で上昇する
15. 慢性閉塞性肺疾患 < COPD > では残気量が増加する
- 肺活量・1秒率・1秒量・肺拡散能は低下する
16. 成人の心電図の基準範囲
- P波幅-0.06~0.12秒
- PR時間-0.12~0.20秒
- QRS幅-0.06~0.10秒
- QTc ( 補正QT間隔 ) -0.35~0.44秒
- 電気軸-0~90度
17. 心電図
- 四肢電極の付け間違い ( 右手と左手の付け間違い ) である
- Ⅰ誘導のP波・QRS波・T波が陰性 , aVR誘導のP波・QRS波・T波が陽性であるが , 移行帯がV3誘導付近にあり , 胸部誘導には変化を認めないため右胸心は否定できる
- 右胸心はⅠ誘導のP波・QRS波・T波が陰性でかつ , V1誘導からV6誘導にかけてQRS波が小さくなるという特徴がある
- 右軸偏位はⅠ誘導のP波およびT波が陽性となるが , 設問の心電図ではⅠ誘導のP波およびT波が陰性であるため右軸偏位は否定できる
18. トレッドミル負荷試験
- 不安定狭心症は禁忌である
- 目標心拍数は年齢で決める
- 誘導法はMason-Likar誘導を用いる
- 運動誘発性不整脈の診断に用いられる
- Bruce法では3分ごとに負荷量を増大させる
19. 傍胸骨長軸のカラードプラ像
- 大動脈弁閉鎖不全症が考えられ , 拡張早期雑音が聴取される可能性が高い
- 機能性雑音は発熱など , 連続性雑音は動脈管開存症 , 全収縮期雑音は三尖弁閉鎖不全症 , 駆出性収縮期雑音は大動脈弁狭窄などで聴取される
20. 気体の体積 , 圧力 , 絶対温度をそれぞれV , P , Tとし , 定数をRとしたとき , ボイル・シャルルの法則の記載はP・V / T=Rとなる
- 質量が一定のとき , 気体の体積Vは圧力Pに反比例し , 絶対温度Tに比例する ( ボイル・シャルルの法則 )
画像の出典:臨床検査技師国家試験 第67回 午前 別冊
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