第67回 ( 2021年 ) 解説 AM41~AM60

臨床検査技師国家試験第67回 ( 2021年 )
スポンサーリンク

41. 核酸を含まない細胞内小器官としてゴルジ < Golgi > 装置が挙げられる

  • ゴルジ < Golgi > 装置は分泌物の形成 , 蛋白質の修飾をおこなう

42. コリンエステラーゼ ( ChE ) は肝臓で合成され , 肝障害により低下する酵素であるが , 逸脱酵素ではない

  • コリンエステラーゼ ( ChE ) は肝臓の蛋白合成分泌機能の指標として測定される
  • 肝臓の逸脱酵素 ( 肝細胞の変性・壊死により流出する酵素 ) にはAST・ALT・LDがある
  • 骨格筋や心筋が障害を受けた際に流出する逸脱酵素にCKがある

43. ビタミンDの25位を水酸化する臓器は肝臓である

  • ビタミンDは肝臓で25位が水酸化された後に腎臓で1α位が水酸化され , 活性型1 , 25-ヒドロキシビタミンDとなり血中のカルシウム濃度を高める作用をする

44. カルシウムの原子量を40とすると , カルシウムイオン50 mg / dlは25.0 mEq / Lである

  • mEq / Lは溶液1 L中に溶けている溶質の当量数である
  • mEq / L=モル濃度 ( mmol / L ) ×電荷数
  • 50 mg / dl=500 mg / L
  • 500 ÷ 40 mmol / L×2=25.0 mEq / L

45. パラフィン切片の伸展

  • 気泡の発生を防ぐ
  • 伸展操作後に切片を乾燥させる
  • 切片の傷は修復できない
  • 切片の大小にかかわらず必要な操作である
  • パラフィンの融点より10~15℃低い温度でおこなう

46. Grimelius染色では硝酸銀液をMasson-Fontana染色ではアンモニア銀液を用いる

表は横にスクロールできます ▶

染色法用いる銀液
Grimelius染色 ( 神経内分泌細胞の染色 )
Kossa反応 ( 石灰化の証明 )
硝酸銀液
Masson-Fontana染色 ( 内分泌細胞の染色 )
渡辺の鍍銀法 ( 細網線維の染色 )
アンモニア銀液
Grocott染色 ( 真菌の染色 )
PAM染色 ( 糸球体基底膜の染色 )
メセナミン銀液
Bodian染色 ( 神経原線維の染色 )プロテイン銀液

47. 肝臓の特殊染色標本

第67回午前問47画像
  • azan染色である
  • 線維化した肝臓の膠原線維がアニリンブルーにより青色に染められている
  • azan染色と同様にアニリンブルーを用いて線維化を把握する染色にMasson trichrome染色があるが , Masson trichrome染色では核が鉄ヘマトキシリンにより黒く染色される
  • oil red O染色は中性脂肪を検出 , Victoria Blue染色は弾性線維やHBs抗原を証明 , toluidine blue染色は異染性 ( メタクロマジー ) を利用して酸性粘液多糖類を染め分ける

48. 酵素抗体法

  • 凍結切片で有用である
  • ポリマー法は感度が高い
  • 加熱処理後の急速な冷却は避ける
  • 二次抗体は一次抗体を検出するために用いる ( 混和しない )
  • 内因性ペルオキシダーゼの除去は発色前におこなう

49. H-E染色標本

第67回午前問49画像
  • この臓器は甲状腺である
  • 単層立方上皮細胞で囲まれた多数の濾胞がみられ , 濾胞内に好酸性のコロイド ( サイログロブリンの前駆体 ) が充満している

50. 萎縮

  • 閉経後の骨粗鬆症-生理的萎縮
  • 成人における胸腺萎縮-生理的萎縮
  • 長期臥床における骨格筋萎縮-廃用萎縮
  • 水腎症における腎実質の菲薄化-圧迫萎縮
  • 末期癌における脂肪組織の萎縮-栄養障害性萎縮
スポンサーリンク

51. 肝硬変症の合併症

  • 胆汁代謝経路の障害による黄疸
  • 腹水の貯留
  • 食道静脈瘤
  • 女性化乳房
    • 肝硬変では肝臓が線維化し肝実質は縮小する

52. toluidine blue染色では酸性粘液多糖類やアミロイドが異染色性を示し , 赤紫色に染色される

  • 異染色性 ( メタクロマジー ) とはその色素本来の色とは異なる色調に染色されることをいう

53. クローン < Crohn > 病は肉芽腫を形成する炎症性腸疾患である

  • 小さな肉芽腫を多数形成し , 口腔から肛門までの消化管のどの部位にも起こりうる
  • クローン < Crohn > 病と同様に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を形成する疾患にサルコイドーシスがある
  • 乾酪壊死を伴う乾酪性類上皮細胞肉芽腫を形成する疾患には結核などがある

54. 脱灰処理

  • 脱脂操作後におこなうと脱灰効率が上がる
  • 酸性脱灰液は炭酸ガスが発生するため容器の蓋を開けておく
  • EDTA脱灰法は抗原性の保持が良い
  • 振盪器を用いると脱灰時間が短縮される
  • プランク・リクロ < Plank-Rychlo > 法は4℃でおこなう

55. 喀痰細胞診のPapanicolaou染色標本

第67回午前問55画像
  • 小細胞癌細胞が出現している
  • 細胞同士が圧排性に結合し , 小細胞癌に特徴的な線状配列を認める

56. 炎症の四主徴

  • 腫脹
  • 疼痛
  • 発熱
  • 発赤
    • 潰瘍は含まれない

57. 我が国において最も頻度の高い悪性リンパ腫は , びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である

  • 日本においては悪性リンパ腫の約35%が , びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 ( 非Hodgkinリンパ腫 ) である
  • 欧米ではHodgkinリンパ腫や濾胞性リンパ腫が多い

58. 神経組織の染色-目的物質

  • Bodian染色-神経原線維
  • Klüver-Barrera染色-髄鞘・ニッスル小体
  • Nissl染色-ニッスル小体
  • PTAH染色-神経膠線維
    • orcein染色 ( 茶褐色 ) はVictoria Blue染色 ( 青色 ) と同様に弾性線維やHBs抗原の検出を目的とした染色法である

59. 基準範囲に性差を認める血算項目に赤血球数 < RBC >ヘモグロビン濃度 < Hb > がある

  • これらは , 男性のほうが高値である

60. 発作性夜間ヘモグロビン尿症 < PNH > の診断に用いられる抗体に抗CD59がある

  • 発作性夜間ヘモグロビン尿症 < PNH > では補体制御因子であるDAF / CD55やCD59を欠損した異常赤血球が溶血を引き起こす

画像の出典:臨床検査技師国家試験 第67回 午前 別冊

■ 続きの解説は《 こちら

タイトルとURLをコピーしました