81. 検査までの保存温度
- 抗核抗体-冷蔵
- 寒冷凝集素測定-37℃
- クリオグロブリン-37℃
- 直接抗グロブリン試験-37℃
- Donath-Landsteiner試験-37℃
82. 抗原抗体反応の結合力は親和性に加え , 反応温度などの条件や水素結合 , 疎水結合 , イオン結合 , ファンデルワールス力などが関与する
- 共有結合は抗原抗体反応に関与しない
83. 腫瘍マーカー-関連腫瘍
- CA15-3-乳癌など
- CA19-9-膵癌・胆道癌など
- CYFRA21-1-肺癌など
- NSE-神経芽細胞腫など
- SCC-扁平上皮癌
84. 間接抗グロブリン試験
- 患者の血清を使用する
- 反応増強剤にPEGが使用される
- 交差適合試験の主試験に必要である
- 不規則抗体スクリーニングに必要である
- 溶血性輸血副反応が生じた際に必要となるのは直接抗グロブリン試験である
85. 血液型検査の結果
- 血液型を確定するために必要な検査はD陰性確認試験である
- ABO血液型のオモテ・ウラ検査の結果はO型である
- 抗D抗体との凝集がみられないため , D陰性確認試験をおこなう必要がある
86. 胎児・新生児溶血性疾患の原因となる不規則抗体に抗D , 抗E , 抗cなどのRh系などがある
- 胎盤を通過できる母体のIgG抗体が児に移行することにより起こる
- IgM型が多い抗Lea抗体や抗N抗体は原因になりにくい
- 新生児溶血性疾患のほとんどがABO不適合 , Rh不適合によるもので , 約1割弱がその他の血液型によるものである
87. 貯血式自己血輸血
- 手術の2~3週間前から貯血する ( 手術予定日の3日以内は避ける )
- 待機手術患者が適応となる
- 全身状態が良好な場合は年齢や体重の制限はない
- 肝炎ウイルス感染症のリスクを回避できる
- 貯血式自己血輸血は同種免疫や輸血後感染症の防止ができる利点があるが , 他患者との血液バッグの取り違えが起こる可能性がある
88. 骨髄移植のドナー血液型と移植後1週間の輸血用血液製剤の血液型の組合せ
- 骨髄移植において主不適合の場合は赤血球製剤の輸血は患者と同型 ( あるいはO型 ) , 血小板および血漿製剤の輸血はドナーと同型 ( あるいはAB型 ) のものを使用する
- 骨髄移植において副不適合の場合は赤血球製剤の輸血はドナーと同型 ( あるいはO型 ) , 血小板および血漿製剤の輸血は患者と同型 ( あるいはAB型 ) のものを使用する
- 骨髄移植において主および副不適合の場合は赤血球製剤の輸血はO型 , 血小板および血漿製剤の輸血はAB型 のものを使用する
89. オモテ検査でB型 ( あるいはA型 ) , ウラ検査でO型と判定された場合 , 原因として考えられるのは寒冷凝集素 , 不規則抗体 , 高γ-グロブリン血症の存在である
- 寒冷凝集素 , 不規則抗体 , 高γ-グロブリン血症が存在する場合はウラ検査のA血球 , B血球との反応が陽性となりウラ検査でO型と判定され , オモテ・ウラ不一致となる ( 血清側の原因でウラ検査が陽性となる )
- 後天性Bは細菌感染によりA抗原がB抗原に変化する ( 赤血球側の原因でオモテ検査が陽性となる )
- 無γ-グロブリン血症では抗体量が少なく , 血清側の原因でウラ検査が陰性 ( AB型 ) となる
- 直接抗グロブリン試験陽性ではオモテ検査の抗A , 抗Bとの反応が陽性となる ( 赤血球側の原因でオモテ検査が陽性となる )
90. 2019年の我が国の簡易生命表で0歳男性と0歳女性の平均余命の差は約6年である
- 2019年の簡易生命表では0歳男性の平均余命は81.41歳 , 0歳女性の平均余命は87.45歳である
91. 要因Aは疾患Bのリスクファクターであると判定するために不可欠なのは“要因Aが疾患Bの発症に先行する”ことである
- Aが存在することによりBが発症するということがリスクファクターの意味である
92. ヘルスプロモーションの例
- 公共の場での禁煙の推進
- 家庭で使える医療機器の開発
- 地域住民への健康教育の実施
- ウォーキングがおこなえる歩道の整備
- 救急医療機関への搬送体制の整備はヘルスプロモーションではなく救急医療政策といえる
93. がん対策基本法の基本的施策の例
- がん登録の推進
- がん検診の受診率の向上
- がんに関する研究の推進
- 専門的な知識・技術を有する医療従事者の育成
- がん治療にかかる医療費の適正化は含まれない
94. 公衆衛生の事業とそれを規定する法律との組合せ
- 労働者の健康診断の実施-労働安全衛生法
- 市町村保健センターの設置-地域保健法
- 自動車排出ガスの排出規制-大気汚染防止法
- 医療安全支援センターの設置-医療法
- 公共の場所での受動喫煙の防止-健康増進法
95. 2 byteで表せる状態の数は65,536通りである
- 1 byteは8 bitであり , 1 bitは0 , 1の2進数の1桁で2つの状態を表すことができる
- 2 byte=16 bit=216=65,536
96. 臨床検査情報の一次利用は疾患の診断への利用など取得した本来の目的で使用することである
- 保健所への報告 , 医学研究への利用 , 教育用資料の作成 , データベースへの利用などは二次利用である
97. 滅菌
- γ線は包装後の滅菌に有効である
- 濾過滅菌は血清の滅菌に適している
- 乾熱滅菌はエンドトキシンを無毒化する
- 高圧蒸気滅菌は芽胞を有する細菌に有効である
- 過酸化水素プラズマ滅菌はカテーテル ( 非耐熱性器材 ) の滅菌に有効である
98. トランスデューサ
- 圧電素子は圧力を起電力に変換する
- サーミスタは温度変化を電気抵抗に変換する
- ストレンゲージは歪みを電気抵抗に変換する
- ポテンショメータは変位を電気抵抗に変換する
- OPアンプは演算増幅器である
99. カラーRGB各1 byteの階調 , 1,000×1,000画素 , 60フレーム / 秒 , 15秒の動画がある. データを圧縮しない場合 , 動画ファイルのおよそのサイズ [ byte ] は2.7×109である
- 動画ファイルのサイズは
画面解像度×カラー階調×フレームレート×時間 により求められる
- 上記の問題のカラー階調はRGB各1 byteであるため , 合計3 byteとなる
- したがって , 1,000×1,000×3×60×15=2.7×109 となる
100. 光学顕微鏡
- 開口数が大きいほど分解能はよくなる ( コントラストは低下する )
- 尿沈渣の観察はコンデンサを下げて観察する
- 像の明るさは対物レンズの開口数の2乗に比例する
- 総合倍率は接眼レンズと対物レンズの積で表される
- 実視野は接眼レンズの視野数を対物レンズの倍率で割ることで表される
画像の出典:臨床検査技師国家試験 第68回 午後 別冊
第69回 ( 2023年 ) の解説はこちら!