第70回 ( 2024年 ) 解説 PM81~PM100

臨床検査技師国家試験第70回 ( 2024年 )
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81. カラム凝集像の結果を示す.

  • 亜型新生児などが考えられる
  • オモテ検査B型 , ウラ検査AB型でありオモテウラ不一致である

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技術的な要因オモテ検査 ( 血球側の原因 )ウラ検査 ( 血清側の原因 )
偽陽性洗浄不十分な試験管などの使用
検査試薬の汚染
血球と血清の最適比のズレ
判定時の遠心が強すぎる など
汎血球凝集反応
直接抗グロブリン試験陽性
後天性B など
高γ-グロブリン血症
不規則抗体
寒冷凝集素 など
偽陰性判定時の溶血反応の見逃し
血球
血清の抗原抗体複合物の加温
血球と血清の最適比のズレ
判定時の遠心が弱すぎる など
BmなどのABO亜型
白血病などによる抗原の減弱 など

無 ( 低 ) γ-グロブリン血症
抗体価が著しく低下した高齢者
新生児 など

82. 不規則抗体同定検査

  • 赤血球試薬はO型赤血球を使用する
  • 間接抗グロブリン試験で抗体を推定する
  • 否定できない抗体の推定は量的効果を考慮する
  • 否定できない抗体は陰性反応を示した赤血球から推定する
  • 不規則抗体スクリーニング ( 間接抗グロブリン法で実施 ) で陽性となった検査方法で実施する

83. 日本人の新生児血小板減少症の原因で最も多いものは抗HPA-4b抗体である

  • HPAは主に血小板に発現する抗原系で母児間の血小板型不適合で母親が産生した抗血小板抗体が胎児へ移行し , 胎児の血小板を破壊する新生児血小板減少症を引き起こす

84. 臨床的意義のある抗体

  • これらは遅発性溶血性輸血副作用の原因となる
  • ABO不適合は急性溶血性輸血副作用を引き起こす

85. ABO血液型

  • 抗原は糖鎖である
  • Landsteinerの法則に従う
  • 遺伝子は第9番染色体上に存在する
  • 日本人の約50%が抗A陽性である
  • 赤血球1個当たりの抗原量は出生時に最も少ない

86. 腫瘍マーカー

  • AFP−肝癌
  • CA125−卵巣癌
  • CA15-3−乳癌
  • PIVKA-Ⅱ−肝癌
  • ProGRP−肺小細胞癌

87. 血小板製剤

  • 20〜24℃で振盪保存する
  • 放射線を照射する
  • スワーリングが観察される
  • 有効期限は採血後4日間である
    • スワーリングとは血小板製剤を蛍光灯にかざしてゆっくり攪拌すると現れる渦巻き状のパターンのことで血小板の形態を客観的に評価する方法である
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88. 貯血式自己血採血はHb値11 g / dl以上 , Ht 33%以上が望ましい

  • 細菌感染症患者では菌血症の可能性があり , 保存中に細菌が増殖する場合があるため貯血式自己血採血の対象とならない
  • 貯血式自己血採血は年齢・体重・妊娠による制限はなく , HBVやHIV等の感染症項目が陽性であっても実施できる

89. イムノクロマト法による抗原検査が実施されるものに呼吸器系感染症ではRSウイルス・インフルエンザウイルス・新型コロナウイルス ( SARS-CoV-2 ) ・アデノウイルス・ヒトメタニューモウイルスなどが , 腸管系感染症ではロタウイルスやノロウイルスなどがある

  • EBウイルスのイムノクロマト法による抗原検査はなく , 抗体価の測定がEIA法で実施される

90. 食中毒−原因食品

  • ウェルシュ菌−シチューやカレー
  • 腸炎ビブリオ−生魚介類
  • ボツリヌス菌−はちみつ
  • 黄色ブドウ球菌−おにぎりなど
  • カンピロバクター−生鶏肉

91. 要介護認定の申請先は市区町村である

  • 最新の国民生活基礎調査 ( 2022年 ) によると介護が必要となった主な原因のうち最も多いのは認知症であり次いで脳血管疾患となっている

92. 医療法に基づいて設置されるのは特定機能病院 , 地域医療支援病院 , 臨床研究中核病院の3病院である

93. 感染症法

  • 麻疹−5類
  • コレラ−3類
  • マラリア−4類
  • エボラ出血熱−1類
  • 後天性免疫不全症候群 ( AIDS ) −5類
    • 感染症法に基づく入院勧告の対象となるのは1類または2類感染症である

94. 予防

  • 職業訓練−三次予防
  • 保健指導−一次予防
  • 予防接種−一次予防
  • 人間ドック−二次予防
  • 新生児マススクリーニング−二次予防
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95. 滅菌装置

  • プラズマ滅菌装置はカテーテル類の滅菌に使用される
  • 乾熱滅菌装置の滅菌条件は160℃ , 120分以上である
  • 酸化エチレンガス ( EOG ) 滅菌装置は低温滅菌法である
  • 熱を用いる滅菌では乾熱よりも湿熱の方が滅菌効率が良い
  • 高圧蒸気滅菌装置 ( オートクレーブ ) の滅菌条件は15分間であれば2気圧121℃である

96. 生体組織の商用交流における導電率の大小関係は血液>骨格筋>脂肪である

  • 血液成分による導電率の大小関係は血清>全血となる

97. 電気工学に関する関係式

  • 仕事=仕事率×時間
  • 仕事率=電圧×電流
  • 電圧=電流×抵抗
  • 電流=電圧÷抵抗
  • 電気量=静電容量×電圧

98. 医療機器関連図記号

  1. 保護接地
  2. クラスⅡ機器
  3. BF形装着部
  4. CF形装着部
  5. 注意

99. 図のフローチャートを開始から終了まで実行してsに1から3までの整数の和を得たいとき , ①に入る記号はである

  • 1から3までの整数の和を得るためにはiに3より大きい整数が入った場合 , 終了となる条件とする

100. 分光光度計から得られる吸光度

  • 1より大きい値をとりうる
  • 透過度の逆数の常用対数である
  • 混濁によって増加する
  • 溶液の濃度に比例する
  • 溶液の光路長に比例する
    • 分光光度計の吸光度はLambert-Beerの法則に従い 吸光度=モル吸光係数×光路長×濃度 で表される
ファージ
ファージ

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画像の出典:臨床検査技師国家試験 第70回 午後 別冊

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