第68回 ( 2022年 ) 解説 PM41~PM60

臨床検査技師国家試験第68回 ( 2022年 )
スポンサーリンク

41. 膵臓のランゲルハンス島δ ( D )細胞などから分泌されるソマトスタチンはインスリンの分泌を抑制する

  • ソマトスタチンはインスリンのほか , グルカゴンやガストリンなど様々なホルモンの分泌を抑制する
  • インクレチンは消化管ホルモンの総称で , インスリン分泌促進などの作用がある

42. LDは酸化還元酵素である

  • LDは乳酸とピルビン酸との相互変換を触媒する
  • CK・ALT・AST・γ-GTは転移酵素である
LDアイソザイム上昇で考えられる疾患
LD1・LD2心筋梗塞や悪性貧血など
LD2・LD3白血病や筋ジストロフィーなど
LD2~LD5悪性腫瘍など
LD5急性肝炎など

43. Lambert-Beerの法則が成り立つ条件で , 15 µmolの物質AをX mLのイオン交換水に溶解し , 光路長10 mmのセルで吸光度を測定したところ0.945であった.

Aのモル吸光度係数を6.3×103 L・mol-1・cm-1とするとXは100である

  • セル内の物質Aの濃度をC ( mol / L ) とすると

Lambert-Beerの法則より0.945=6.3×103×C×1が成り立つ

  • C=0.945 / 6.3×10-3 ( mol / L )
  • Cは設問より , 15 µmolの物質AをX mLに溶解したものであるから

15 / X ( µmol / mL ) =15 / X×10-3 ( µmol / L )と等しいため , Xの一次方程式となり , Xは100となる

44. 脂肪酸の炭化水素鎖中の二重結合の数

  • オレイン酸1つ
  • リノール酸-2つ
  • ステアリン酸-0
  • パルミチン酸-0
  • α-リノレン酸-3つ
    • このほかの脂肪酸の炭化水素鎖中の二重結合の数はγ-リノレン酸3つ , アラキドン酸4つ , エイコサペンタエン酸 ( EPA ) 5つ , ドコサヘキサエン酸 ( DHA ) 6つである

45. カリウムミョウバンはマイヤー< Mayer >とカラッチ< Carazzi >のヘマトキシリン液のどちらにも用いられる媒染剤である

  • マイヤー< Mayer >のヘマトキシリン液 ( 進行性染色 ) は分別が不要である

46. 疾患と診断に有用な染色法

  • 肝硬変-渡辺の鍍銀法 ( アンモニア銀液を使用して細網線維を染め分ける )
  • 心筋梗塞-azan染色 ( 膠原線維をアニリンブルーで青色に染め分ける )
  • ヘモジデローシスBerlin blue染色 ( 3価鉄を染め分ける )
  • 慢性糸球体腎炎-PAM染色 ( メセナミン銀液を使用して糸球体基底膜を染め分ける )
  • B型肝炎-Victoria blue染色 ( HBs抗原や弾性線維を青色に染め分ける )

47. がん細胞の形態学的特徴

  • 核偏在性-腺癌
  • 真珠形成-扁平上皮癌
  • 粘液空胞-腺癌
  • 鋳型状配列小細胞癌
  • オタマジャクシ型-扁平上皮癌

48. H-E染色標本

  • この臓器は副腎である
  • 好酸性の皮質と好塩基性の髄質を認める

49. 肝臓は横隔膜直下に位置し , 腎臓・胆嚢・胃・結腸・十二指腸・副腎などと接する

  • 脾臓とは接していない

50. 病理解剖における切開開始前の手順

  • 病理解剖承諾書の確認 → 臨床経過の確認 → 身長の計測 → 死後硬直の確認 → 切開
  • 皮膚の清拭は解剖終了後の皮膚縫合の後に実施する
スポンサーリンク

51. 癌遺伝子

  • BRAF-悪性黒色腫など
  • ERBB2 ( HER2 ) -乳癌など
  • KIT-消化管間質腫瘍 ( GIST )
  • KRAS-非小細胞肺癌など
  • BRCA1は癌抑制遺伝子である

52. 乳腺で癌が発生しやすい部分は外側上部 ( C ) である

  • 乳癌は女性の部位別の癌罹患率で最も高い

53. 電子顕微鏡標本作製時の工程と用いる試薬 ( 透過型電子顕微鏡:TEM )

  • 前固定-グルタルアルデヒド液
  • 後固定-オスミウム酸
  • 脱水エタノール
  • 置換-酸化プロピレン
  • 包埋-エポキシ樹脂

54. 器官-胚葉

  • 気管-内胚葉
  • 結腸-内胚葉
  • 膵臓-内胚葉
  • 中枢神経外胚葉
  • 副腎髄質外胚葉
    • 中胚葉は心臓・血管・筋肉などに分化する

55. 細胞診検体のGiemsa染色

  • 基底膜物質や間質性粘液が異染性を示す
  • 角化した細胞の鑑別は困難である
  • 細胞質内顆粒が観察しやすい
  • 乾燥固定により細胞が大きく見える
  • クロマチン構造は観察しにくい
    • 角化した細胞の観察やクロマチン構造の観察にはPapanicolaou染色の方が優れている

56. パラフィン包埋に用いられる硬パラフィンの融点は54~60℃である

  • 伸展はパラフィンの融点より10~15℃低い温度でおこなう

57. 病理解剖時に摘出された臓器の肉眼写真

  • 脾臓である
  • 脾臓は左上腹部の横隔膜下に位置し , 赤血球の貯留や破壊などをおこなっている重量約150 gほどの臓器である
  • 肝硬変で門脈圧が亢進すると , 脾静脈のうっ滞をきたし脾腫となる
  • 腸チフスやマラリアなどの感染症や白血病などの血液疾患でも脾腫をきたす

58. 赤血球にはミトコンドリアが存在しない

  • 赤血球にはミトコンドリアが存在しないため , ATP産生は解糖系に依存する

59. 細胞形態の特徴と疾患

  • 異型リンパ球-伝染性単核球症
  • 環状鉄芽球鉄芽球性貧血
  • 巨大血小板-May-Hegglin異常症
  • 中毒性顆粒-重症感染症
  • 微小巨核球-骨髄異形成症候群

60. 血栓性血小板減少性紫斑病

  • 網赤血球増加
  • ハプトグロビン低値
  • ADAMTS13活性低下
  • 超高分子量VWFマルチマー出現
    • ループスアンチコアグラントは抗リン脂質抗体症候群などで陽性となる

画像の出典:臨床検査技師国家試験 第68回 午後 別冊

■ 続きの解説は《 こちら

タイトルとURLをコピーしました