41. 血清コリンエステラーゼのフルオライド阻害率測定に用いられるのはNaFである
42. 4 ℃の血清保存で不安定なアイソザイムはLD4とLD5である
- LD4とLD5は室温保存が推奨される
43. 脂溶性ホルモンとしてステロイドホルモン ( コルチゾールなど ) や甲状腺ホルモン ( サイロキシンなど ) がある
44. 下垂体後葉ホルモンにはオキシトシンとバソプレッシンがある
- プロラクチン・成長ホルモンは下垂体前葉ホルモン ,ヒト絨毛性ゴナドトロピンは胎盤由来のホルモンである
45. H-E染色標本

- プルキンエ細胞がみられる小脳の組織像である
46. Wilson病は銅の代謝異常である
- Wilson病では血中銅とセルロプラスミンは低下する
- ヘモクロマトーシスは鉄代謝異常 , フェニルケトン尿症はアミノ酸代謝異常である
47. 肺腫瘍のH-E染色標本

- 癌真珠がみられる扁平上皮癌の典型像である
48. 皮膚ではパンチ生検がおこなわれる
- 肝臓・腎臓・前立腺・リンパ節では主として針生検がおこなわれる
49. 親水性 ( 水溶性 ) 包埋剤にはゼラチンやカーボワックスなどがあり ,疎水性 ( 非水溶性 ) 包埋剤にはパラフィン・セロイジン・エポキシ樹脂などがある
50. クリオスタットに用いられるミクロトームはミノー < Minot > 型である
51. 神経内分泌腫瘍にはGrimelius染色 ( 茶褐色~黒褐色 ) やMasson-Fontana染色 ( 茶褐色 ) が有用である
- 肝硬変・間質性肺炎・糸球体腎炎・陳旧性心筋梗塞の診断にはMasson trichrome染色が有用である
52. 渡辺の鍍銀法の染色標本

- 肝臓である
- 肝臓の細網線維が黒色に染色されている
染色法 | 用いる銀液 |
Grimelius染色 ( 神経内分泌細胞の染色 ) Kossa反応 ( 石灰化の証明 ) | 硝酸銀液 |
Masson-Fontana染色 ( 内分泌細胞の染色 ) 渡辺の鍍銀法 ( 細網線維の染色 ) | アンモニア銀液 |
Grocott染色 ( 真菌の染色 ) PAM染色 ( 糸球体基底膜の染色 ) | メセナミン銀液 |
Bodian染色 ( 神経原線維の染色 ) | プロテイン銀液 |
53. 皮膚のH-E染色標本

- 組織内の褐色色素 ( メラニン色素 ) を証明する染色法としてMasson-Fontana染色が有用である
- Masson-Fontana染色ではメラニン色素は茶褐色~黒褐色に染色される
- メラニン色素の証明にはこのほか , Schmorl反応 ( 濃青色 ) も用いられる
54. 胃癌摘出時の郭清リンパ節標本

- Alcian blue染色された標本である
- Alcian blue染色によって青色に染め出されていることから ( 酸性 ) 粘液産生性腫瘍であることが分かる
- 背景にみられるケルンエヒトロート ( 赤色 ) に染色された細胞はリンパ球である
55. Giemsa染色では風乾された乾燥標本を用いるため ,湿固定標本を用いる染色法よりも細胞は大きくみえる
56. 気管支擦過細胞診のPapanicolaou染色標本

- 小細胞癌である
- 小細胞癌では腫瘍細胞同士が圧排性に結合し , 線状配列を示す
57. 病理解剖
- 治療効果の判定・病気の本態を調べるためにおこなう
- 遺体の引き取り人がいない場合でも施行できる
- 剖検医の指示下では臨床検査技師が開頭できる
- 厚生労働大臣が適当とした医師・歯科医師などであれば所轄保健所の許可なく実施できる
- 犯罪が疑われる所見を認めた場合は司法解剖に移される
58. 毒物及び劇物取締法で塩酸およびホルマリンは劇物に指定されている
- ホルマリンは労働安全衛生法の特定化学物質 , 第2類物質にも該当する
59. 活性化部分トロンボプラスチン時間 < APTT > に関与する因子に第Ⅰ因子 ( フィブリノゲン ) ・第Ⅱ因子 ( プロトロンビン ) ・第Ⅴ因子・第Ⅷ因子・第Ⅸ因子・第Ⅹ因子・第Ⅺ因子・第Ⅻ因子 , プレカリクレイン , 高分子キニノゲンがあるがある
- 活性化部分トロンボプラスチン時間 ( APTT ) は内因系凝固活性化能を反映する

60. 健常成人の検査値
- 赤血球数 女性:380~500万個 / μL 男性:430~570万個 / μL
- ヘモグロビン濃度 女性:11.0~15.0 g / dl 男性:13.5~16.5 g / dl
- ヘマトクリット 女性:35~45 % 男性:40~50 %
- 網赤血球数 10万 / μL以下
- 血小板数 15~35万個 / μL ( 個人差が大きい )
画像の出典:臨床検査技師国家試験 第63回 午後 別冊
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