41. 病原体の構成成分で検査に用いられるものにエンドトキシンや ( 1→3 ) -β-D-グルカンなどがある
- エンドトキシンはグラム陰性菌の細胞壁を構成するリポ多糖である
- ( 1→3 ) -β-D-グルカンは真菌の細胞壁を構成する多糖体である
42. 測定項目-測定検体
- オステオカルシン-血清
- デオキシピリジノリン-尿
- 骨型アルカリホスファターゼ-血清
- 酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ5 b型-血清
- Ⅰ型プロコラーゲンN末端プロペプチド-血清
43. ピルビン酸とフルクトースはケトン基を有する
- ピルビン酸はα炭素にケトン基を有する
- フルクトースは2位にケトン基を有する
44. 腎糸球体障害の指標となる検査項目に血清クレアチニンや血清シスタチンCがある
- 血清エリスロポエチンは腎性貧血における腎のエリスロポエチン分泌能評価に有用である
- 尿中N-アセチルグルコサミニダーゼ < NAG > や尿中β2-ミクログロブリンは近位尿細管障害の指標である
45. 子宮頸部擦過細胞診のPapanicolaou染色標本
- 扁平上皮細胞 ( 表層細胞 ) である
- 表層細胞の核は濃縮状 , 核と細胞質の面積比 ( N / C比 ) は小さい
- Papanicolaou染色では角化程度の低い基底細胞等はライトグリーンに染まり , 角化の進んだ表層細胞等は , エオジンYやオレンジGに染まる
46. セルブロック法
- 免疫染色ができる
- ホルマリンで固定する
- 細胞集塊の観察に適する
- パラフィン切片を作製する
- 細胞数が多い検体の方が有用性が高い
- 細胞数が少ない検体でも実施可能な方法であるが , 細胞数が極端に少ない場合では作製が困難となることがある
47. 電子顕微鏡標本作製
- グルタルアルデヒド-前固定
- 酢酸ウラン-電子染色
- ガラスナイフ-超薄切
- ダイヤモンドナイフ-超薄切
- ビームカプセル-包埋用器具
- オスミウム酸で後固定をする
48. 病理学的検査において使用される有害物質で , 管理濃度が0.1 ppmであるのはホルムアルデヒドである
- ホルムアルデヒドは毒物及び劇物取締法の劇物に該当し , 労働安全衛生法の特定化学物質障害予防規則の特定化学物質第2類物質にも該当する
49. H-E染色標本
- 肉芽腫性炎である
- 類上皮細胞に囲まれた多核巨細胞 , その周囲にリンパ球の浸潤を認める
- 非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を形成する疾患にサルコイドーシスやクローン < Crohn > 病がある
- 乾酪壊死を伴う乾酪性類上皮細胞肉芽腫を形成する疾患には結核などがある
50. 細胞診検体採取法
- 口腔-擦過法
- 甲状腺-穿刺吸引法
- 膀胱-自然尿あるいは膀胱洗浄尿
- 子宮頸部-擦過法
- 穿刺吸引法が用いられるのは主に体表部臓器や表在性リンパ節であるが , 超音波ガイド下に肝胆膵領域でもおこなわれることがある
51. H-E染色標本
- 腎臓である
- 腎臓は糸球体とそれを包むボーマン嚢からなる
52. 器官-上皮細胞
- 気管支-多列線毛円柱上皮
- 食道-重層扁平上皮
- 大腸-単層円柱上皮
- 膀胱-移行上皮 ( 尿路上皮 )
- 膣-重層扁平上皮
53. 臍帯には2本の動脈 ( 臍動脈 ) と1本の静脈 ( 臍静脈 ) がある
- 臍動脈には静脈血が , 臍静脈には動脈血が流れる
- 肺も同様で肺動脈には静脈血が , 肺静脈には動脈血が流れる
54. パラフィン包埋法の脱水に使用されるのはアルコールである
- 組織収縮を防ぐために低濃度から高濃度へと段階的に脱水する
- パラフィンはアルコールと混ざらないため , 脱水後は両方と混ざり合う中間剤としてキシレン・トルエン・クロロホルムなどを用いて組織内のアルコールを置換する
55. エオジンやライト緑は酸性色素である
- メチレン青・トルイジン青・ヘマトキシリンは塩基性色素である
56. 細胞診検体-塗抹法
- 胸水-引きガラス法
- リンパ節-捺印法
- 尿-集細胞法
- 喀痰-すり合わせ法
- 脳腫瘍-圧挫法
57. 大動脈弓から直接分岐する血管は腕頭動脈・左鎖骨下動脈・左総頸動脈である
- 腕頭動脈から右総頸動脈と右鎖骨下動脈が分岐する
58. 塩酸やホルムアルデヒドは毒物及び劇物取締法で劇物に指定されている
- アセトン・イソプロピルアルコールは有機溶剤中毒予防規則の対象 ( 第2種 ) となる有機溶剤である
- ホルムアルデヒドは特定化学物質障害予防規則の特定化学物質第2類物質にも該当する
59. 末梢血のWright-Giemsa染色標本
- 破砕赤血球を認め , 血栓性血小板減少性紫斑病 ( TTP ) や溶血性尿毒症症候群 ( HUS ) などの血栓性微小血管障害症 ( TMA ) が考えられる
60. 骨髄異形成症候群 ( MDS )
- 血球減少を認める
- 腫瘍性疾患である
- 無効造血が亢進する
- 造血細胞の形態異常を認める
- 骨髄の芽球比率は20%未満である
- 環状鉄芽球や偽Pelger-Huet核異常 ( 好中球 ) がみられることが多い
- 染色体異常を伴う病型がある [ 造血細胞の5番染色体の長椀 ( 5q ) の欠失:5q-症候群など ]
画像の出典:臨床検査技師国家試験 第67回 午後 別冊
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