1. 栄養サポートチームが栄養状態の評価に用いる検査項目はアルブミン ( 半減期:約14~21日 ) である
- このほか ,トランスサイレチン ( 半減期:約2日 ) やレチノール結合蛋白 ( 半減期:約半日 ) も用いられる
2. 細菌培養の検体で4 ℃に保存するのが適切でないのは髄液である
- 髄液は低温に弱いNeisseria meningitidisが起炎菌となりうるため ,保温 ( 30~37 ℃ ) して速やかに検査室へ提出する
3. 血清成分で食後に変動する項目にトリグリセライドがある
- 総コレステロールも脂質成分を多く含む食物の摂取で軽度上昇する
4. 尿色調の異常-原因
- 黄褐色-ウロビリン体・ビリルビン
- 鮮紅色-ヘモグロビン
- 黒褐色-メラニン
- 赤ブドウ酒色-ヘマトポルフィリン
5. 尿沈渣の無染色標本
- 赤血球円柱である
- 円柱内に赤血球が封入されている
- 封入物が3個以上でそれぞれの円柱となる ( 白血球円柱や脂肪円柱なども同様 )
6. イチゴゼリー状の下痢便を呈する疾患はアメーバ赤痢である
- コレラでは米のとぎ汁様の白色水様便を呈する
7. 淡水魚の生食によってヒトに感染するものに肝吸虫や横川吸虫がある
- 肝吸虫はモツゴ類の生食により ,横川吸虫はアユなどの生食により感染する
- 肝蛭は水棲植物 ,宮崎肺吸虫はサワガニの生食により ,日本住血吸虫はミヤイリガイから遊出したセルカリアが経皮感染する
8. 妊婦が感染すると子宮内の胎児に重篤な障害を与える寄生虫症はトキソプラズマ症である
- 胎盤から移行したトキソプラズマは児に水頭症などを引き起こす
- トキソプラズマはネコを終宿主とする
9. 体毛に付着していた虫体 ( 体長2.5mm ) の写真
- アタマジラミである
10. 急性期の診断に末梢血塗抹標本のWright-Giemsa染色が有用なのはバンクロフト < Bancroft > 糸状虫症である
- 夜間にミクロフィラリアが末梢血管に出現するため ,採血時間は午後22時から午前4時ごろが適している
11. 心疾患-原因
- 左脚ブロック-左脚の興奮伝導の妨げ
- 心房細動-心房または肺静脈から発生する異所性刺激
- 洞不整脈-洞刺激の揺らぎ
- 房室ブロック-心房と心室間の伝導障害
- WPW症候群-房室副伝導路 ( ケント束 ) による心室の早期興奮
12. Crohn病は炎症性腸疾患である
- このほか ,潰瘍性大腸炎も炎症性腸疾患である
13. 緑膿菌はエンドトキシンショックを起こす
- エンドトキシンはグラム陰性菌の細胞壁由来 ( 外膜 ) の成分であり , これらが体内で死滅や破壊された場合に放出される
- グラム陰性菌であればどの細菌でも起こりうる
14. 疾患-ホルモン血中濃度
- Addison病-副腎皮質刺激ホルモン上昇
- Basedow病-甲状腺刺激ホルモン低下
- 尿崩症-バソプレッシン低下
- 橋本病-甲状腺ホルモン低下
- 副腎性Cushing症候群-コルチゾール上昇
15. 腎糸球体障害の指標となる検査項目にクレアチニンクリアランス < CCr > や尿中微量アルブミンがある
- 尿中微量アルブミンは糖尿病性腎症の早期マーカーである
- 尿中N-アセチルグルコサミニダーゼと尿中β2-ミクログロブリンは尿細管障害マーカーである
16. 心電図波形とその成因の組み合わせ
- P波-心房の脱分極
- QRS波-心室の脱分極
- T波-心室の再分極
- PQ間隔-房室伝導時間
- QT間隔-電気的収縮時間
17. 心電図所見
- Brugada症候群である
- Brugada症候群はV1~V3にかけて右脚ブロック様のST上昇がみられる
好酸球
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18. 健常成人の足関節上腕血圧比 < ABI > の基準値は1.00~1.40である
- 0.4以下は ( 重症 ) 下肢動脈狭窄病変 ,1.40以上は石灰化を示唆する
19. 肺気腫の患者で増加するのは機能的残気量 < FRC > である
- 肺気腫では1秒量 < FEV1 > ・1秒率 < FEV1% > ・ピークフロー値 < PEF > ・肺拡散能 < DLco > は低下する
20. 動脈血酸素解離曲線を右方移動 ( P50を増加 ) させる因子として体温の上昇がある
- このほか , 動脈血酸素解離曲線を右方移動 ( P50を増加 ) させる因子としてpHの低下・PaCO2上昇・2,3-DPG ( diphosphoglycerate ) の上昇がある
画像の出典:臨床検査技師国家試験 第61回 午前 別冊
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